「一眼レフ」の「レフ」ってなんだ???
カメラ好きなら一度は耳にする「一眼レフ」という言葉。「一眼」と「レフ」という2つの言葉が合わさって出来ています。
前回、「『一眼レフ』とはなんだ?意味不明なカメラ用語を解説する!」というタイトルで、まず「一眼」とはなんだ?ということを解説しました。
今回はその続きで、「レフ」とはなんだ?を解説しますね!
「レフ」=「ミラー」だった!
前回お読みくださった方は「じゃあ、『レフ』はなんやねん?」てのが、次の疑問ですよね!
レフは、「レフレックス ミラー」の略です。
レフレックス(reflex)は、英語の「反射」という意味です。リフレックスとも発音しますね。ミラー(mirror)は、ズバリ「鏡」です。「バックミラー」とかのミラー。そのまんまですね。
なので、ふたつ合わせると「レフレックス ミラー=反射鏡」という意味になります。
この「レフレックス ミラー」と言うのは、一眼「レフ」カメラ特有の「パーツ(機械部品)」のことです。
動画で見ればわかる!「レフ」をクローズアップスロー再生!
言葉だけでは分かりづらいので、動画で見てみましょう!
下の動画で、パタパタと上がったり下がったりしているのが「レフレックス ミラー」略して「レフ」です。
まずは、シャッタースピード1/160の連写を、0.2倍速(実際の5倍遅い)でご覧ください!
もう少しシャッタースピードを遅くしてみましょう。シャッタースピード0.5秒の連写を、0.1倍速(実際の10倍遅い)でどうぞ!
こちらでは、
- レフレックス ミラーが上がる
- シャッター(先幕)が開き、センサーがむき出しになる(露光中)
- シャッター(後幕)が閉じる
- レフレックス ミラーが下がる
のがはっきりと見て取れますね!(この動画、撮影むっちゃ苦労したw)
「レフ」はどんな構造???光の流れをコントロールしろ!
「レフレックス ミラー」はなんのためのパーツ?
この「レフレックス ミラー」、なんのためのパーツかというと、「人間が見る用(ファインダー)と、カメラ撮影用(センサー)の2つの装置に、ミラーを使って光の経路を切り替える」ということをやっています。
思い出してください。実は、昔のカメラはほとんど「二眼レフ」だったんですよね!それは、「人間が見る用」と「カメラ撮影用」の2つのレンズ(眼)がある、という構造でした。
それがもろもろ進化して、ひとつのレンズで「人間用」と「カメラ用」が切り替えて共用できるようになったのでした。それが「一眼レフ」カメラです。
では、その「切り替える」について、説明しましょう!
シャッターが開いていない時は、レフレックスミラーは下がっている
レフレックス ミラーは、シャッターが開いていない時は下がっています。レフレックスミラーが下がっているときは、光(被写体)は人間用の「ファインダー」へ導かれます。このときは、カメラ用の「センサー」には光はあたっていません。
光の流れはこうなっています。図の青い線を確認しながら読んでてみてくださいね!
- レンズを通した光は上下左右逆さま(倒立逆像)で入ってきます。
- レフレックス ミラーで反射され、上方へ導かれると同時に、上下が正しくなります。
- ペンタプリズム(機種によってはペンタミラー)で左右の向きを正しく(正立正像)されます。
- ファインダーを通して瞳に入ります。
シャッターが開いてる時(撮影中)は、レフレックスミラーは上がっている
一方、シャッターが開いている時、つまり撮影中はレフレックス ミラーは、上がっています。光(被写体)は真っ直ぐにセンサーへ向かいます。ファインダーには何も映らなくなります(ブラックアウト)。この時の光の流れはこうなります。
- レンズを通した光は上下左右逆さま(倒立逆像)で入ってきます。
- レフレックス ミラーが上がっているので、光は真っ直ぐにセンサー(昔はフィルム)に届きます。
この場合、センサーには「倒立逆像」が記録されますが、表示する時に「正立正像」として表示されるので問題ありません。
「レフ」が光の経路を切り替えてくれるから、一つのレンズを共用できる!そのメリットとは?
レフレックス ミラーが上がったり下がったりすることで、「光の経路を切り替えている」のが想像いただけましたか?
必要に応じて、人間用(ファインダー)とカメラ用(センサー)を切り替えているからこそ、一つのレンズで両方を賄うことができるのですね!これにより、「一眼レフ」は以下のような利点を得ました。
- 二眼レフより小さくできた。
- ファインダーとセンサー(当時はフィルム)に記録される写真がずれること(パララックス=視差)がなくなった。
- レンズ交換が容易になった
- 自然に目の高さで撮影ができるようになった(二眼レフは上から覗き込んで撮影する)
- 縦位置の写真が撮りやすくなった
こうして、ついにカメラの主流となった「一眼レフ」は、その後も長きに渡り「高級カメラ」の代名詞のように扱われてきたのですね!
まとめ:「レフ」とは「反射鏡」のことであり、ファインダーとセンサーへの「光の経路切り替え機能」も備えていた!
いかがでしたでしょうか。「レフ」のことお分かりいただけたでしょうか?
- 「レフ」は「レフレックス ミラー(reflex mirror)」のことで、「反射鏡」という意味だった!
- 一眼の「レフ」は、光を反射させることで「人間用(ファインダー)」と「カメラ用(撮影センサー)」の2つの光の経路を切り替えている
- 「レフ」が光の経路を切り替えてくれるからこそ、一つのレンズを共用できる!
- レンズを共用できることのメリットがたくさんあり、それにより「一眼レフ」はカメラの主流になった。
- 「二眼レフ」にも「レフ」はあるけれど、「光の切り替え機能」はない
あー、今回は長かったw 「一眼」も「レフ」も、知ってしまえばカンタンなことなんですけどね!
とはいえ、「一眼レフ」の意味がわかると「ミラーレス」とか、関連する用語もわかるようになります。なので、ちょっと丁寧にご説明しました。あなたのお役に立てれば幸いです!\(^o^)/
コメント