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【動画付き!】「一眼レフ」の「レフ」を詳細に解説!

この記事は約6分で読めます。

「一眼レフ」の「レフ」ってなんだ???

カメラ好きなら一度は耳にする「一眼レフ」という言葉。「一眼」と「レフ」という2つの言葉が合わさって出来ています。

前回、「『一眼レフ』とはなんだ?意味不明なカメラ用語を解説する!」というタイトルで、まず「一眼」とはなんだ?ということを解説しました。

今回はその続きで、「レフ」とはなんだ?を解説しますね!

「レフ」=「ミラー」だった!

前回お読みくださった方は「じゃあ、『レフ』はなんやねん?」てのが、次の疑問ですよね!

レフは、「レフレックス ミラー」の略です。

レフレックス(reflex)は、英語の「反射」という意味です。リフレックスとも発音しますね。ミラー(mirror)は、ズバリ「鏡」です。「バックミラー」とかのミラー。そのまんまですね。

なので、ふたつ合わせると「レフレックス ミラー=反射鏡」という意味になります。

この「レフレックス ミラー」と言うのは、一眼「レフ」カメラ特有の「パーツ(機械部品)」のことです。

二眼レフのレフレックス ミラーとの違いは?

実は「二眼レフ」にも「レフレックスミラー」はあります。ただし、レンズから入ってきた光(被写体)を単に上方のファインダーへ反射しているだけで、センサー(フィルム)との「切り替え機能」はありません。ですので、この章で「レフレックス ミラー」とは、「一眼レフ」のレフレックス ミラーを指すと思ってくださいね!

また、「切り替え機能」については、このあと説明します!

動画で見ればわかる!「レフ」をクローズアップスロー再生!

言葉だけでは分かりづらいので、動画で見てみましょう!

下の動画で、パタパタと上がったり下がったりしているのが「レフレックス ミラー」略して「レフ」です。

まずは、シャッタースピード1/160の連写を、0.2倍速(実際の5倍遅い)でご覧ください!

【スロー再生】一眼レフのシャッター膜とミラー動作の様子をクローズアップで見る!(PENTAX K-5IIs)

もう少しシャッタースピードを遅くしてみましょう。シャッタースピード0.5秒の連写を、0.1倍速(実際の10倍遅い)でどうぞ!

【スロー再生】一眼レフのシャッター膜とミラー動作をクローズアップで見る!(PENTAX K-5IIs)

こちらでは、

  • レフレックス ミラーが上がる
  • シャッター(先幕)が開き、センサーがむき出しになる(露光中)
  • シャッター(後幕)が閉じる
  • レフレックス ミラーが下がる

のがはっきりと見て取れますね!(この動画、撮影むっちゃ苦労したw)

動画の左側に、上下に走るパーツがありますね!

この上下に走るパーツと、なにやらブラインドみたいなグレーの膜。合わせたものがシャッター(先幕シャッターと後幕シャッター)です。シャッターについては、また別の機会にご説明しますね!

「レフ」はどんな構造???光の流れをコントロールしろ!

「レフレックス ミラー」はなんのためのパーツ?

この「レフレックス ミラー」、なんのためのパーツかというと、「人間が見る用(ファインダー)と、カメラ撮影用(センサー)の2つの装置に、ミラーを使って光の経路を切り替える」ということをやっています。

思い出してください。実は、昔のカメラはほとんど「二眼レフ」だったんですよね!それは、「人間が見る用」と「カメラ撮影用」の2つのレンズ()がある、という構造でした。

それがもろもろ進化して、ひとつのレンズで「人間用」と「カメラ用」が切り替えて共用できるようになったのでした。それが「一眼レフ」カメラです。

では、その「切り替える」について、説明しましょう!

シャッターが開いていない時は、レフレックスミラーは下がっている

レフレックス ミラーは、シャッターが開いていない時は下がっています。レフレックスミラーが下がっているときは、光(被写体)は人間用の「ファインダー」へ導かれます。このときは、カメラ用の「センサー」には光はあたっていません

光の流れはこうなっています。図の青い線を確認しながら読んでてみてくださいね!

  • レンズを通した光は上下左右逆さま(倒立逆像)で入ってきます。
  • レフレックス ミラーで反射され、上方へ導かれると同時に、上下が正しくなります。
  • ペンタプリズム(機種によってはペンタミラー)で左右の向きを正しく(正立正像)されます。
  • ファインダーを通して瞳に入ります。

シャッターが開いてる時(撮影中)は、レフレックスミラーは上がっている

一方、シャッターが開いている時、つまり撮影中はレフレックス ミラーは、上がっています。光(被写体)は真っ直ぐにセンサーへ向かいます。ファインダーには何も映らなくなります(ブラックアウト)。この時の光の流れはこうなります。

  • レンズを通した光は上下左右逆さま(倒立逆像)で入ってきます。
  • レフレックス ミラーが上がっているので、光は真っ直ぐにセンサー(昔はフィルム)に届きます。

この場合、センサーには「倒立逆像」が記録されますが、表示する時に「正立正像」として表示されるので問題ありません。

「レフ」が光の経路を切り替えてくれるから、一つのレンズを共用できる!そのメリットとは?

レフレックス ミラーが上がったり下がったりすることで、「光の経路を切り替えている」のが想像いただけましたか?

必要に応じて、人間用(ファインダー)とカメラ用(センサー)を切り替えているからこそ、一つのレンズで両方を賄うことができるのですね!これにより、「一眼レフ」は以下のような利点を得ました。

  • 二眼レフより小さくできた。
  • ファインダーとセンサー(当時はフィルム)に記録される写真がずれること(パララックス=視差)がなくなった。
  • レンズ交換が容易になった
  • 自然に目の高さで撮影ができるようになった(二眼レフは上から覗き込んで撮影する)
  • 縦位置の写真が撮りやすくなった

こうして、ついにカメラの主流となった「一眼レフ」は、その後も長きに渡り「高級カメラ」の代名詞のように扱われてきたのですね!

まとめ:「レフ」とは「反射鏡」のことであり、ファインダーとセンサーへの「光の経路切り替え機能」も備えていた!

いかがでしたでしょうか。「レフ」のことお分かりいただけたでしょうか?

  • 「レフ」は「レフレックス ミラー(reflex mirror)」のことで、「反射鏡」という意味だった!
  • 一眼の「レフ」は、光を反射させることで「人間用(ファインダー)」と「カメラ用(撮影センサー)」の2つの光の経路を切り替えている
  • 「レフ」が光の経路を切り替えてくれるからこそ、一つのレンズを共用できる
  • レンズを共用できることのメリットがたくさんあり、それにより「一眼レフ」はカメラの主流になった。
  • 「二眼レフ」にも「レフ」はあるけれど、「光の切り替え機能」はない

あー、今回は長かったw 「一眼」も「レフ」も、知ってしまえばカンタンなことなんですけどね!

とはいえ、「一眼レフ」の意味がわかると「ミラーレス」とか、関連する用語もわかるようになります。なので、ちょっと丁寧にご説明しました。あなたのお役に立てれば幸いです!\(^o^)/

レフの呼び方、いろいろありますね…

こちらの記事ではなるべく「レフ」あるいは「レフレックス ミラー(あえて見やすいように半角スペース入れました)」という用語に統一しましたが、世の中的には

  • レフ
  • レフレックス
  • レフレックスミラー
  • ミラー

これらはすべて「レフレックス ミラー」のことですね…なかなか紛らわしいw

ちなみに、「ミラー」が「ペンタミラー」という別パーツの場合もあります。略して呼称するときは、文脈に注意が必要ですね!

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