写真を撮ってて、「画質がイイ」とか「いまいち…」みたいな表現をしますよね。
この「画質」って、なんでしょうか。何で決まるのかな???そんなようなことを考察してみました!
なんとなくわかってるような「画質」について、根っこから知りたい方はぜひお読みくださいね!\(^o^)/
そもそも、画質ってなんやねん?
「写真がキレイ」と表現した場合、その中には「発色がイイ」「構図が良い」「被写体が素敵」などさまざまな要素を含みますが、それら以前に「画質が良い」と表現されることがありますね。
デジタル画像において、「画質が良い」とは
- 十分な縦横ピクセル数(解像度)がある
- 元画像から過度に色数を減らされていない
の2つを満たす状態です。
デジタル画像の表現方法についておさらい
まず、デジタル画像は「点描で表現されている」ということはご存知ですか?つまり、線や面も、全て「点の集まり」で表現されてるんです。
点の集まりが密であれは、線や面も滑らかに見えます。
点の集まりが粗(密でない)であれば、バスや電車の行き先電光掲示板のように文字がギザギザになったりしますね。
このとき重要なのは、
「点の数がいくつか?(絶対数)」
よりも、
「点が密かどうか?(解像度)」
の方になります。
ちなみに、この「点」のことを「ピクセル」と呼びます。
※印刷物では「ドット」と呼ばれますが、今回は割愛w
画質の条件1:「十分な」縦横ピクセル数とは?
どれくらい「密」なら「十分」な画質か?
「点が密かどうかが重要」ということはわかりましたが、実際にどれくらい「密」なら「十分」と言えるのでしょうか?
「十分」かどうかは
「人間の眼で点々が見分けられるかどうか?」
によって決まります。
点々が見分けられてしまうと、人間は
「この画像はギザギザしてるな」
「ザラついてるな」
「なんとなくボヤケてるな」
と気づいてしまうのです。
各メディアで必要なピクセル数は?
人間が点々を見分けられなくなるには、大体以下のピクセル数が必要です。
・印刷物(350dpi)
A3:4,093 x 5,787 ピクセル
A4:2,894 x 4,093 ピクセル
B5:2,508 x 3,541 ピクセル
・スマホ
iPhoneなど:1,080 x 2,340 〜 1,284 x 2,778 ピクセル
iPadなど:1,536 x 2,048 〜 2,048 x 2,732 ピクセル
・パソコン/テレビ
フルハイビジョン:1920×1080 ピクセル
4K:3840×2160 ピクセル
ざっくりこんな感じです。
逆に、これ以上のピクセル数があってもファイルサイズが重くなるだけで過剰(無駄)になります。
画質の条件2:「元画像から過度に色数を減らされていない」とは?
デジカメなどで撮影した「RAW(ロー)データ」は人間が見るための「写真(jpeg等)」に加工されて表示されますが、その間に、2段階で色が減ります。
加工第一段階【現像】
最初の段階は「RAWデータをパソコンなどで見れるように(プレビュー)」します。
いわゆる「現像」と呼ばれるプロセスですね。このプロセスでは、
- 色空間
- ホワイトバランス
- 露出
- 色調
- シャープネス
などが、カメラ(もしくLightroomなどのアプリ)で決定されて画像が作られます。
ところが、その際に、元データよりも色数(色深度)を大幅に減らされてしまうのです。
なぜでしょうか? その理由は
【最終的にディスプレイで表現できる色数(色深度)が少ないから】
です。詳細は割愛しますが、
元データはたくさんの色情報をもっている
↓
ディスプレイでは全部の色数は表現できないので、間引いてしまえ!
っていう処理がされているんですね。
具体的には、
例)
元画像(RAW 14bit):4兆3980億4651万1104色
↓
処理後(プレビュー 8bit):1677万7216色
と、激減しています。
逆に言うと、パソコン画面などは「1677万色程度表現できれば、普段使いには十分」と判断されているんですね。
ただ、まだこのプロセスでは、画像は「写真」として確定していません。なので、現像処理はなんどでも試すことができます。
写真が「確定」するのは、次の「書き出し保存」の段階です。
加工第二段階【書き出し保存】
現像の終わった画像は、最終的に「書き出し保存」をすることで、「写真」として確定します。
多くの場合、jpeg(ジェーペグ)形式にて保存しますね。
その際に「圧縮率」とか「画質」「キレイさ」「品質」みたいな項目を選ぶと思います。アプリによって名称は違いますが、どれも意味は同じです。
この項目を変換させると、実は色数が減ります(≒ファイルサイズが減ります)。
色数を減らせば減らすほど(圧縮率を上げれば上げるほど)ファイルサイズは小さくなりますが、写真の見た目は
- グラデーションがなめらかでなくなる
- ノイズが増える
- シャープネスが落ちる
ことになります。ですので、実際に目で見て、「これくらいならキレイに見えるな〜♪」という数値に設定します。具体的には、80〜60%くらいでしょうか。
それよりも過度に圧縮率を上げてしまうと、写真がザラザラしたように、なめらかでなく仕上がってしまいますね。
画質とファイル容量の関係は?
「画質」には
- ピクセル数
- 圧縮率
が関係していることがわかりましたね。それでは、それぞれを増減させると、ファイル容量はどうなるのでしょうか?
結論を言うと、
- ピクセル数減らすとファイル容量は減る
- 圧縮率を上げるとファイル容量は減る
となります。
ちなみに、例えばLINEアプリで写真を通常保存したりすると、「ピクセル数を減らす」「圧縮をかける」の両方が自動で処理されたりします。勝手にファイルサイズを減らされちゃうんですね。
写真をもっともキレイに納品するには?
逆に言うと、写真を最もキレイに納品したいならば
- ピクセル数は最大(撮影時の設定から減らさない)
- 圧縮は、できればかけない。かけるならば控えめに。
が良いということになりますね!
まとめ
いかがでしたでしょうか? 今回はデジタル写真の「画質」についてながながとw解説してみました。
こんだけながなが書きましたが、ザックリ言うと
- ピクセル数が足りないと、写真がギザギザしたりボヤケて見えるよ。
- 書き出し保存時に圧縮率を上げ過ぎると、写真がザラザラしたり、ぼやっとして見えるよ。
- 納品時は「ピクセル数最大」「圧縮少なめ」がオススメ
ってことですね笑。わかってしまえばカンタンなよーな笑
とはいえ、今回の基本が分かっていると、
- カメラの設定で迷わない
- クライアント様に納品するときに間違わない
となりますので、覚えておくと便利ですよ♪
最後までお読みいただきありがとうございました!\(^o^)/
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