「一眼レフ」とか「ミラーレス」とか、よくわからん!
前回、「【動画付き!】「一眼レフ」の「レフ」を詳細に解説!」として「一眼レフ」についてお話しました。
今回は、これまた最近よく聞く「ミラーレス」とはなんぞ?についてお話したいと思います。
「一眼レフ」についてざっとおさらいっ!!
「一眼レフ」カメラとは
「一つのレンズ(一眼)」を「レフレックス ミラー(レフ)」という鏡を使ってカメラ用と人間用に「光の経路を切り替えている」カメラ
のことでした。
鏡を使うことで、もともとは2つ必要だったレンズが、一つで共用できるようになったんですね!
「ん? レフレックス『ミラー』?」てピント来たアナタっ!!鋭いっ!!
「ミラーレス」カメラの「ミラー」とは、ずばりこの「レフレックス ミラー」のことです。
「ミラー」が「レス」とはなんぞや?
「ミラーレス」は「ミラー」と「レス」と言う言葉が合わさって出来ています。
「レス」とは、「less」、つまり「無い」という意味です。つまり、「ミラー」「レス」とは、「鏡」が「無い」と言う意味ですね!
そして、カメラで言う「鏡」とは「レフレックス ミラー」のこと。
なので、「ミラーレス」カメラとは、「レフレックス ミラーが無い」カメラと言うことになります。
たまに聞く「ミラーレス一眼レフ」みたいな使い方は誤りですw
なんで同じものを「レフ」と呼んだり「ミラー」と呼んだりするのか?
ミラーレスの「ミラー」と「一眼レフ」の「レフ」は同じものを示していることがわかりました。
では、なんで同じものなのに呼称が違うのでしょうか?
「ミラーレス」カメラは、カメラのデジタル化に伴い登場した、新しい方式のカメラです。そして、登場初期(2008年頃)には、呼称が統一されておらず、「ミラーレス」や「ノンレフレックス」などと呼ばれていました。
その後日本では、2012年にカメラ映像機器工業会(CIPA)が「ノンレフレックス」を採用するとしていました。「ノン」も「無し」という意味ですね。
ところが、2015年に全米家電協会(CES)が、「これからは『ミラーレス』と呼ぶことにするよ!」て決めたので、それ以降は「ミラーレス」が定着しました。
「ノンレフレックス」にしとけば、「一眼レフ(レックス)」と対比しやすかったんですけどねw
ちなみに、英語では
ミラーレスカメラ
Mirrorless Interchangeable Lens Cameras = ミラーレスレンズ交換式カメラ
デジタル一眼レフカメラ
Digital Single-Lens Reflex Cameras = デジタル一眼レフカメラ
と書きます。面白いのは
ミラーレスカメラには「一眼」という言葉が入っていない
ということですね。もはやカメラは「一眼」が当たり前なので、「一眼」は省き、代わりに「レンズ交換式」を入れたのですね。
なので、ミラーレスカメラは「ミラーレス一眼」カメラといっても間違いではありません。
なんでミラー(レフ)が無いのか?
さきほど、「『ミラーレス』カメラは、カメラのデジタル化に伴い登場した、新しい方式のカメラ」とお伝えしました。
従来の(アナログ)カメラと最近のデジタルカメラの一番の違いは、
写真の記録をフィルムでするか、イメージセンサーでするか
ということです。
フィルムを使ったカメラは、フィルムにどんな写真が記録されているか、人間が直接見ることは出来ません。なので、「レフレックス ミラー」でカメラが記録する光の経路と人間が見る光の経路を「切り替えて」使っていたのでしたね。
ところが、デジタルカメラではフィルムは使いません。
代わりに「イメージセンサー(撮像素子)」という機械で「光を電気信号に変換」して記録します。そして、この「電気信号」は、テレビのように表示して人間が見ることが出来ます。
と、いうことは、「あれ?カメラと人間が同じものを見れるなら、光の経路を切り替える必要がない。それならレフレックス ミラーもいらなくね???」ってなりますよねw
ところで、レンズを通して入ってきた光は、仕組み上、上下左右がひっくり返っています。「レフレックス ミラー」には「『上下』を正しく表示する」という機能もありますが、デジタルカメラでは電気的に上下左右を正しくできるので、この点でも「レフレックス ミラー」は不要です。
ちなみに、カメラで人間が覗き見る部分を「ファインダー(Finder)」と呼びます。そして従来のカメラのように、光を直接みるものは「光学ファインダー」と呼びます。対して、「テレビのように」電子的に表示する場合は「電子ファインダー(Electronic View Finder = EVF)」と呼びます。
デジカメでは「背面モニタ」でも映像を見ることが出来ますが、ここでは割愛しますね!
とはいえ、初期はやっぱり「レフ」が必要だった。
一見不要に思えた「レフレックス ミラー」ですが、実際にはしばらくは必要でした。
その理由は、初期の「ミラーレス」カメラの
- 「電子ファインダー」がしょぼかった
- AF(オートフォーカス)がしょぼかった
ことです。
「電子ファインダー」は、原理的にはイメージセンサーに入ってきた映像を写せばいいのですが、画質が悪かったり、遅れて見えたり、目が疲れたり、なかなか満足がいくものになりませんでした。
また、AF(オートフォーカス)のしくみには実は「レフレックス ミラー」も利用されていたのです。「レフレックス ミラー」を用いないAF方式も、あることはあるのですが、当時はあまり高性能ではなかったのです。
結果、「光学ファインダーを使いたい」「高性能なAFを使いたい」という場合(主に高級カメラ)では、やはり「レフレックス ミラー」が必要だったのです。
とはいえ、最近では電子ファインダーの性能も向上し、かつ多機能になりましたので、光学ファインダーに拘る理由はかなり少なくなっています。また、AFも新しい方式で性能向上を果たしています。トータルで、一眼「レフ」であるメリットは減り続けています。
まとめ:「ミラーレス」は「一眼レフ」がデジタル化するときに「レフが無い形」に進化したもの!
いかがでしたでしょうか。「ミラー」とか「レフ」とか、用語が混ざっちゃってることがおわかりいただけましたでしょうか。
- 「ミラーレス」カメラは比較的新しい方式のカメラ
- 「ミラー」と「レフ(レックス)」は同じもの。単に呼び方が違うだけ。
- 「ミラーレス」は「レフレックス ミラーが無い」と同じ意味
- かつて必要だった「レフ」がデジタル化で徐々に不要になった
- 初期の「ミラーレス」カメラは「電子ファインダー」と「AF」がショボかったが、最近は高機能化している
次回は、「じゃあ、ミラーレスにすると、どんなイイコトがあるの?」ってあたりをお話したいと思います!!
最後までお読みいただき、ありがとうございました\(^o^)/
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